家の雨漏り点検の方法と点検すべき8つのポイントを徹底解説!
私たちに安らぎと健康を与えてくれる家での生活において、「雨漏り」は大きな痛手です。部屋の中に雨水が侵入してきたら、床や壁に雨水がしみ込まないようにバケツやタオルを敷かなければいけなくなったり補修について考える必要が出てきたりするため、ほんのちょっとの雨漏りでも大きなストレスがかかります。この記事では、こうした悩みの種を作る原因である雨漏りの点検方法について解説していきたいと思います。
もし雨漏りを放っておいてしまったら・・・?
雨漏りは少しの期間放っておいただけでも、建物の寿命を大きく削ります。
たとえば雨漏りで住宅の木材に水が染み込むと、その木材は腐っていき、湿気も生みます。湿気が多くなると現れるのがカビやシロアリです。カビやシロアリは木材を腐らせたり食べたりすることで、さらに家へのダメージを与えます。また、雨が金属部分に染みると、その部分は錆びてもろくなっていきます。こうしたダメージは単に建物自体の強度を低下させるだけではなく安全に住めないということで資産価値すらも低くしてしまいます。このような理由から、雨漏りを見つけたら素早く対処をしなければいけないというわけなのです。
雨漏りの点検箇所と点検方法とは?
屋根
屋根をチェックする際に見るべきポイントは、以下の通りになります。
・屋根材にひび割れや欠けた部分はないか
・屋根材の一部が欠損していたり、ズレたりしていないか
・板金の金属が浮いていたり、サビが出たりしていないか
・板金を留めている釘が外れていたり、緩んだりしていないか
・雨樋が壊れて落ち葉などで詰まっていないか
・屋根材や外壁をくっつけている漆喰がはがれていないか
・屋根から草が生えていないか
屋根をチェックする際は、転落を避けるためにご自身では登らずに、専門業者に依頼するか双眼鏡などを使って地上から行いましょう。
外壁
外壁をチェックする際に見るべきポイントは以下の通りになります。
・外壁の壁材にひび割れや剥がれ、浮きの出ている箇所はないか
・外壁のコーキング材にひびやはがれの出ている箇所はないか
・部分的に雨が染みている箇所がないか
・変色している箇所がないか
・塗装がはがれている箇所がないか
・粉の出ている箇所がないか
外壁は日光の当たり具合によって劣化しやすく、一般的には南面の外壁から雨漏りが出やすいという特徴があります。また、屋根や外壁には水の侵入を防止するために防水シートというものがはめ込まれています。このシートの破損が雨漏りにつながっていることもありますが、これは専門業者の技術なしに調べることができないため、業者などを呼ぶ必要があります。
窓やサッシ
窓やサッシをチェックする際に見るべきポイントは以下の通りになります。
・窓枠のそばの外壁にひび割れなどの異変がないか
・引き違い部分に不自然な隙間ができているなど、建て付けに問題がないか
・サッシ周辺のコーキングにひび割れなどの劣化がないか
・雨戸が壊れていないか
・室外側の窓の下に「雨だれ」が出ていないか
窓サッシは取り付け部分や引き違いの部分から雨漏りが発生しやすく、外壁と同様南面がもっともその恐れが高い傾向になっています。
ベランダ
ベランダをチェックする際に見るべきポイントは以下の通りになります。
・防水層にひび割れ・剥がれが出ていないか
・排水溝がつまっていないか
・手すり(笠木)から水が垂れていないか
・軒下に雨染みが出ていないか
・雨水が貯まっていないか
ベランダの雨漏りが発生する最大の原因は、水はけの悪さから来ます。また、軒下に雨染みが発生すると、高確率で室内にも雨漏りが発生します。
室内の雨漏りチェック箇所と点検方法
内装
内装をチェックする際に見るべきポイントは以下の通りになります。
・浮き、ふくらみ、はがれはないか
・湿っている部分がないか
・カビが発生していないか
・カビのにおいがしないか
内装のカビは時に表面からは見えないような下地に発生します。何も出ていないように見えても、カビのにおいが少しでもするなら要注意です。
天井
天井をチェックする際に見るべきポイントは以下の通りになります。
・水が落ちてこないか
・天井から水の垂れる音がしないか
押し入れ・クローゼット
押し入れ・クローゼットをチェックする際に見るべきポイントは以下の通りになります。
・収納したものが濡れていないか
・収納したものやスペース自体にカビが発生していないか
・収納スペースの天井にシミが出ていないか
押し入れやクローゼットに雨漏りが発生すると収納している物にもダメージをもたらします。すぐに別の場所に入れ替えるようにしましょう。
天井裏
天井裏をチェックする際に見るべきポイントは以下の通りになります。
・天井材が変色したり、腐ったりしていないか
・断熱材が壊れていないか
・水の跡がないか
・換気口以外から光が射していないか
換気口以外から光が射し込んでいるということは、その場所から雨が入れるほどの隙間があるということです。そうした隙間から雨が侵入し雨漏りが起こる原因になってしまうため、早急な修理が必要になります。
点検で雨漏りが判明したときの対策とは
雨漏りの症状を調べる
雨漏りの症状を調べるということは、雨漏りの対処をするための大前提になっています。カメラやスマートフォンで雨漏り箇所を撮影し、業者や専門家に相談できるように情報を残しておきましょう。写真を撮る際に重要なのは、どこから、どのような症状が起きているのかが分かるように撮るということです。
被害をとどめるために応急処置をする
雨漏りしているときは応急処置も重要です。以下で場所別の応急処置方法を解説します。
天井の応急処置
天井から雨漏りが起こっている際は、その下の床や家財道具を守るという処置をする必要があります。雨漏りの起きている箇所の真下にバケツなどを置き、落ちてきた水を受け止められるようにしましょう。レジャーシートや新聞紙を引き、その上に雑巾を詰めたバケツを置くと、より効果的です。
サッシの応急処置
まずは、窓枠やレールに溜まっている水をふき取りましょう。そして、水が入ってくることに備えてレール部分に雑巾や給水シートなどを敷いておき、水を十分に吸い取れるようにしておきます。窓枠に隙間ができている場合は、防水テープを貼り付けることでふさぐことができます。ただし、これは一時的な応急処置なもので本格的な効果は期待できません。
屋根・外壁の応急処置
この場合は、破損した箇所をブルーシートなどで覆いましょう。ブルーシートで覆った後は土嚢や木の板を四隅に置き、テープやひもなどで固定し、風に飛ばされないようにしましょう。ただし2階などでの高所の作業は危険が伴いますので、作業に不安がある方は専門の業者を呼ぶか、室内の応急処置に専念するかにしましょう。
雨漏りの修理を行う
雨漏りを完全に止めるための根本的な手段がこの破損個所の修理になります。こうした修理は建物の知識を十分に備えている専門業者に依頼することをお勧めします。ただし、修理を頼む際は、事前に撮った写真などで破損箇所についてうまく説明できるようにするとよりスムーズに修理が行えます。
プロが行う6つの雨漏り点検方法!
これまで自力で雨漏りをチェックする方法やポイントを紹介してきました。ですが、自分で点検をしていて、雨漏りしているかわからなかったり行き詰まったりしてしまったときは、プロの力を借りるのも一つの手です。プロはこれから紹介する6つの方法を使ってお宅の雨漏り点検を行ってくれます。
散水調査
この調査では、雨漏りをしていると考えられている箇所に水をかけるという方法がとられます。水をかけることによって雨が降っているという状況を再現し、実際に雨漏りを発生させることで侵入経路を特定するのです。この方法では、確実に雨漏りの箇所を見つけることができますが雨を再現するというアプローチを行うため点検が完全に完了するまでに半日から2日ほどかかります。また、雨を再現する準備段階でも準備期間が必要になるため、確実な方法ですが長期間の我慢が必要な調査と言えます。
発光液調査
この調査では発光塗料の入った「検査液」を使って調査を行います。まず、この検査液を雨漏りしていると考えられる箇所に流します。そのあと、特殊な機械を使って検査液を流した場所に光を当て、発光した場所から雨漏りの場所を特定します。この方法ですと、暗い室内でも簡単に問題箇所を見つけることができますし、建物の構造や工法にかかわらず使用することができます。特に複数の場所での調査が必要な場合は同時に調査が行え、時間を短縮できますが、その分費用の相場は他の調査方法よりも高めに設定されています。
赤外線サーモグラフィー
この方法で温度検知器(赤外線サーモグラフィー)を使って調査を行います。雨漏りしている場所は水が空気にさらされているためほかに比べて温度が低くなっています。その温度の低い場所を、サーモグラフィーを使うことによって見つけ出すのです。この方法はほかのものと比べて費用が高めになっているため、調査する際は慎重に検討することをお勧めします。
ドローン撮影調査
この調査ではドローンを使います。ドローンを使って建物の外観、特に足場を組まなければ見ることのできないような場所を撮影し、雨漏りの状況を確認することができます。この方法はかなり費用を押さえて調査ができますが、あくまで写真上での判断であり、かつ屋外の景色のみしか見ることができないという欠点があります。
目視調査
この方法では実際に雨漏り部分を目視することで調査を行います。調査時間は30分から半日程度で他の調査よりも短くなっています。また、屋上などを撮影する際は安全を考慮して足場を組みますが、足場代もかかってしまうので他の調査方法よりも高額になることもあります。
内側確認
この方法では屋根材を外して目視調査を行います。そうすることによって外からわからない場所からの侵入経路を探すことができるのです。ただし、この方法の過程では部分的な解体作業が含まれるため費用は比較的高めになる傾向があります。
優良な雨漏り修理業者を探す4つのポイント
このように雨漏り業者は様々な方法を使って雨漏り点検を行ってくれます。ただし、いきなり優秀な調査を行ってくれる業者を探すのはとても難しいため、この章では優良な雨漏り業者を探す方法を紹介しようと思います。
アフターフォローがあるか
一度工事を行ったとしても、雨漏りが再発してしまう場合があります。そうしたケースを考えて、工事後のアフターフォローや定期的なメンテナンスを行ってくれる業者はおすすめです。
国土交通省に認められているか
国土交通省は信頼できる工事を行ってくれる業者に「住宅リフォーム事業者団体登録制度」という証を与えています。これを持っている=国土交通省のお墨付きがあるということなので、こうした観点から業者を探すのも一つの手です。
地元での実績があるか
地域で長く営業することは雨漏り業者にとってかなり信頼されてなければできないことです。そのため、地元で実績のある会社は確かな実力があると考えることができます。
調査を写真で見せてくれるか
雨漏りの発生場所は、時に屋根裏や屋上など、普段の生活では絶対に見ることのできない場所ばかりです。信頼できない雨漏り業者は調査結果の写真を見せないで、「雨漏りしていた」と嘘をつくことがあります。裏を返せば信頼できる雨漏り業者は調査結果を裏付ける写真をしっかり見せてくれて懇切丁寧にどこが雨漏りしているかを教えてくれます。
悪徳雨漏り修理業者を見分ける4つの方法
訪問して雨漏り修理を勧めてくる
訪問販売業者は工事が失敗したりお客さんから批判が来たりしたら、簡単に逃げることができるので、その分手抜きや不正がある可能性が高まります。訪問業者は一気に契約まで話を進めさせます。そうすることによって客に他の会社と比べるチャンスを与えません。訪問販売業者が、いきなり契約の話を進めてきたら要注意です。
過去の実績があいまい
優良な業者は過去の実績を並べることでお客様に自らのセールスポイントをアピールしますが、悪徳業者は「契約が取れた」という利益のみを優先し、そうしたアピールを全く行いません。お客様の声を反映するようなホームページがなかったり、過去の例についてあまり話さない会社は、契約の事しか考えていない悪徳業者の可能性があります
見積書がおかしい
見積書は業者が行う修理内容を提示する書類です。そのため、見積書が手書きで適当に書かれていたり、妙に高めに設定されていたりする場合は業者が客をだまそうとしている可能性があります。また、お客様が簡単に契約を結ぶように大幅に値下げをした見積書を出すという方法をとる業者もいるので、こちらも注意が必要です。
契約書を取り交わさない
契約書は何かあったときにお客様や業者の身を法律の観点から弁護してくれる大事なものです。こうした契約書を結ばずに口約束だけで契約を取り行おうとする業者は契約の事しか考えてない悪徳業者であると判断できます。
まとめ
以上が、自分でもできる雨漏り点検の調査方法とそのポイント、業者に頼んだ時の点検方法やその見分け方の説明になります。雨漏り点検は自力で行うことも可能ですが、一般人が雨漏りの箇所を特定するのは非常に難しいです。その点、専門業者は様々な機器や長年仕事を通じて得たスキルを利用して、家の雨漏り箇所を迅速に見つけることが可能です。
雨漏りを確実に修理したい方はぜひ雨漏り専門の業者を頼ってはいかがでしょうか。けんおうリノベーションでは、雨漏り箇所の特定を「成果報酬」で行っております。雨漏りに悩んでいる方は、ぜひお気軽にお問合せください。
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